3月
2009

情緒的な日本語、論理的な中国語

昨夜、武吉次朗著「日中中日翻訳必携」、日本僑報社、2007年を読みました。

コピーは「翻訳の達人が軽妙に明かすノウハウ」というものです。
なるほど、確かにそうだよね、ということがいっぱい書いてありました。
中国語がある程度できる方は読んでみると納得できることが多いと思います。

わたくしの翻訳は、客観的に見て「硬い」です。自分でもよく知っております。
もっとも、弁護士の意見書や論文の翻訳がメインなのですから、それでいいと思っておりますが。
でも、その気になれば、一般文書も、ラブレターも、ライトノベルも書けますよ(^^;

せっかくなので、書籍の内容を一部紹介しましょう。

<情緒的な日本語、論理的な中国語>
「携帯電話の使用はお控えください」
これは「お願い」なのか、「要求」なのか、ある人が私鉄会社に尋ねたところ、「禁止することです」との答えだった由。以前、中国の列車に乗った時、「厳禁…」が10くらい並んだ規定が目の前に貼ってあり、見ただけでクラクラした。日本の映画館に入ると、スクリーンの横には「禁煙」と書いてあるが、アナウンスは「たばこはご遠慮ください」

中国語なら当然、お控え、ご遠慮などとは言いませんね、「やめろ」と言いますヾ(^^;

「あなた、お茶が入りました」
金田一春彦氏はこれを、「なんと美しい言葉であるか」と絶賛する。

いや~原節子さんとかが出てきそうな台詞ですな。
他の言語だったら、誰が何をしたかを明確にしないと文章になりませんが、日本語は便利なことにお茶が勝手に入ってくれちゃうわけです(^^;
恩着せがましくない日本文化らしい表現です。
ちなみに日本では夫がよくコーヒーを淹れてくれますが、確かに彼も「コーヒーができたよ」と言います(^^)

「電話が少し遠いようですが・・・」
初めてこれを聞いた中国人は、たいてい面食らう。相手の声が小さくて聞き取りにくいのを、日本人は電話機のせいにするのだから。

もちろん、わたくしが中国語で中国人に言うときは「よく聞こえないので、もう少し大きな声でお願いします」とはっきり言いますね。ただ、携帯電話等は本当に電波が悪いときがあるので「電波がよくないので聞こえなかった」とは言いますが。

ちなみに、わたくしは中国語の論文を書くときは、日本語の下書を書くことは絶対にありません。
そのままストレートに中国語で書き始めます。
日々の考え事も、仮想の読者や聴衆が中国人であれば中国語で思考しております。
ですから、中国語で話すときのわたくしはハッキリした性格になります。
わたくしはXXと思う、大多数の者がXXと思っていると言わざるを得ないからです。
XXであろう、XXだと思われるなどという、何だか事柄が勝手に発生したような、誰が言っているのか主体が不明確な言い方ができないからですね。

3月
2009

五行で見る職場環境?

五行思想は、万物は木・火・土・金・水の 5 種類の元素から成るという古代中国に端を発する説です。
人も生まれ年によって、「私は木命だ」とか言ったりします。
ちなみに、わたくしは「木」の年に属しております(^^)
そのせいか、事務所のわたくしの部屋の観葉植物はよく育っています(本当にすごい成長ぶりで何にもしていないのに毎年花が咲きます(^^;)
火命のG弁護士の部屋の観葉植物は、次々にかれるので、先日、こっちに避難させてくれとG弁護士がもっていらっしゃいました。
恐るべし五行(^^?

これら5種類の元素は、互いに影響を与え合い、循環する、という考えが根底に存在しまして、人にもそれで相性があったりするわけです。

つまり、「木」のわたくしは、水の人に育てられ、わたくしは火の人が燃えるのを助ける循環関係になります。
そして、金は木を貫きますから、いじめられ(?)わたくしは木の根から土の養分をしゃぶりとる(?)というように、あまりよろしくない関係になるのですな。

気になって誰が何に属するのか調べてみましたら、G弁護士が火で、S弁護士が水、Z弁護士が土であることが分かりました。
誰とは言えませんが、何だか道理にかなっているよ、という人もいました(笑)
ま、それは置いておいて、学術系の知り合いには同類の木が多いようです。
同類同士、助け合う関係になるそうです。

水命の人、大歓迎です(^^)

3月
2009

中国往事―Memoirs In China

土曜日に中国の人気俳優の張國立と宋佳が主演する全42話の歴史大河ドラマ「中国往事」のDVDを買いました。
英語タイトルはMemoirs In China です。
セリフを2、3拍後れで喋ることにより、中国語能力がUPしないかなぁとか思って、久しぶりにドラマでも見てみようと思ったのです。

時代は清代末期。
もっと現代ドラマを見りゃいいものを、わたくしは時代モノが大好きなのです。

大きなお屋敷の大奥様の過ちによって生まれてしまった婚外子の男の子の目を通して、お屋敷の様々な人間模様が繰り広げられます。
このドラマのテーマは一体、何なのでしょうね・・・女性の婚外恋愛とその罪、人間の弱さというようなことでしょうか。
主人公があこがれているお屋敷の二男の若奥様は、美人で賢くて優しくて旦那さまによくつくすのですが、旦那さんは仕事に夢中(地下組織の活動にも夢中)で構ってくれなくてさびしい思いをしております。
それで、旦那さんの友人の外国人とできちゃうんです。
正直にいいますが、この若奥様、大嫌いです。
最後は旦那さんの子どもではない子どもを産んで(相手が外国人だから誰の子かはすぐばれますね)、里帰りさせられる途中で自殺しちゃうらしいですが、かわいそうとは思えません。
旦那さんもかなり我儘なおぼっちゃんで身勝手なので、浮気されて当然なんですが、若奥様、ほんと嫌い。
別にわたくしが潔癖だから嫌いとかいうんじゃなくて、若奥様が不細工でおバカだったら、絵にならないだろうなというところが気になってしまうのですよ。

結局、ぼーっとドラマを見てしまいました。
中国語のためだったら、さっさと見終えて、真面目に教材を繰り返し聞いた方がよいのでしょうね。

3月
2009

3.8婦女節

昨日は国際婦人(女性)デーでした。
1904年3月8日にアメリカ合衆国のニューヨークで、女性労働者が婦人参政権を要求してデモを起こしたことに由来する記念日でございます。
日本ではこれをお祝いする習慣はありませんが、中国ではあります。
3月8日が平日に当たりますと、男性の上司等が女性従業員に花とかお菓子をくれたりします(^^)

今年は日曜日だったので、今朝、バラの花1輪とチョコレート1箱いただきました。
幸せです。

しかしながら、哀しいこともひとつ。
今朝、事務所の部屋で飼っていた観賞魚(ベタ)が死んでいるのに気付きました。
土曜日はフツーに泳いでいたのに…なんで?
昼休みに近所の河に流してあげるつもりです。

3月
2009

夢は見るものか作るものか?

ここ最近、夢をよく見ます。
眠りが浅いのでしょうね。
わたくしはどちらかというと、6~7時間くらいでいいので深く眠る方が好きなのですが。

ぼーっとしているようで、これでもいろいろ悩みがあるので、それが夢に出てきてしまうのでしょう。

ところで、日本語では夢は「見る」ものですが、中国語だと「做夢」といいまして「做す(なす)」ものです。
なんか「見る」というと、自分とは関係ないところで勝手に展開されて、受動的な感じですが、「做す」となると、自分が作っているという主体的な感じがしますよね。
あこがれの人が夢に出てきた場合、その人が自分のことを思っているのか、自分がその人のことを思っているのか、果たしてどちらなのでしょうね。

今日はパソコンが盗難にあう夢を見ました。
先日は外で殺人があった夢を見ました。(わたくしは行為者でも被害者でもなく目撃者?)
ちょい前は財布を忘れたまま、旅に出る夢を見ました。

などなど、起きるとどきどきしているような内容ばかりで…(起きてから、パソコンや財布を確認したのはいうまでもありません)
ネットで夢占いサイトを見たりもしてみました。
いずれにせよ、未来の見えない自分にあせりを感じているのかもしれません(^^;

3月
2009

糖雪球

糖葫蘆(あえてカタカナで書けばタンフウルウかな)というのはだいたいどんなものか知っている人は多いと思います。
サンザシを串刺しにして、飴がコーティングされたもので、冬の北京と言えば、糖葫蘆でしょうね。

わたくしはついこの間まで、糖雪球というものを知りませんでした。
要するにサンザシに砂糖がコーティングされたものです。
名前もきれいですが、味も甘酸っぱくて幸せな気分になれます(^^)

糖雪球

2月
2009

論文書き

2月中旬頃から真面目に論文を書いていました。
土日は朝から晩までパソコンに向かっていました…
おかげで、冗談抜きで、おしりの皮が剥がれそう…いてて。

一応、提出期限が3月31日なのでまだ時間がありますが、初稿を弁護士に渡して、訳の分からないことを言ってないか、分かりにくいところがないか見てもらってから投稿したいと思っています。

ところで、中国の論文を検索、利用する場合、CNKIという有償の学術文献オンラインサービスを利用すると便利です。
日本でも東方書店が代理していますね。
日本の大学の紀要などもこのようなシステムで利用できればいいのにと思います。
わたくしは大学の教員でもなければ大学院生でもないので、日本の資料収集は少し不便を感じます(もっとも、公立図書館で手に入らないものは、夫にコピーしてもらうという裏ワザが使えるので恵まれていますが)

CNKIとは、中国(大陸)の学術情報を整備統合することにより、中国内外のあらゆる単位の研究機関や研究者がネットワークを利用して、お互いに学術情報を交換・利用しあえるオンライン・システムです。
CNKIプロジェクトは中国社会に「知識のインフラ」を整備するため、北京の清華大学が中心となり構築された、大規模な国家プロジェクトです。

http://www.toho-shoten.co.jp/cnki

社会科学院の場合、法学博士をとるためには、いちおう、全国誌に3本以上論文を掲載しないといけないのでわたくしもがんばって書きました。
どうも刊行物に投稿する際にはここに収録しないでくれと表明しておかないと、収録に同意したことになってしまうケースが多いみたいです。
そもそも自分で投稿したっていうよりも、研究会の席で出版社の人に原稿預けて、OKもらったっていうのばかりなので、気にしていなかった(^^;

遊び半分で自分の論文を探してみました。
他の論文に引用されている件数も分かったりします。
一番最初に書いた論文がなぜか一番ウケているのですが、お気楽に書いたものなので、実に不思議です。
博論のできが一番悪いんじゃないでしょうかね(^^;
いつか、書きなおしたいと本気で思っています。。。

2月
2009

バレット食道ですか

本日、また病院に行ってきました。

胃の方はあんまりたいしたことないんですが、先日の胃カメラの検査結果から、「バレット食道」であると言われました。
説明は中国語で受けており、医者の手元にある検査報告書は英語なので、この用語は後からネットで調べました。

要するに長期間、胃酸からの攻撃を受けた食道粘膜が組織の破壊と再生を繰り返すうちに、本来の細胞の構成とは異なる組織に置き変わってしまう、食道の粘膜が胃の粘膜みたいになってしまう(?)現象が起きるみたいなんですね。

胃にあるような細胞が、食道に何でいるのさって感じ。
癌に変わるリスクは2%、できれば1年に1回検査したほうがいいよ、とのことでした。
こうなってしまうと、細胞は自然に元通りになることはないそうです。
癌細胞の予備軍といえなくもないのですね。
医者は一生懸命「恐がらなくてもいいからね、心配し過ぎなくてもいいからね、これから気を付けていればいいだけなんだし、100人のうち98人は何ともないんだから!!!」と力説してくださいました。

癌で死んでいる親戚は多いので、なんか分かるような気もします。
まぁ、案外、爆弾を抱えている自覚のある人の方が長生きしたりもしますから、ちゃんと生きろよという神さまのメッセージなのかなと思わなくもありません。

できる限り、ストレス減らして、怒ったり悲しんだりして胃酸が逆流してこないようにして、姿勢を正してよく歩いて胃酸には下へ下へ行っていただくようにするしかないのでしょうね(^^;

「コーヒー飲まないでね」
と言われて、更に悲しくなりました。
「お茶はいいよね?」と聞いたら「薄いお茶にしなさいね」と…

はぁ、健康は大事ですね。

2月
2009

楽観的な中国人?

昨年は金融危機なんかがあって、企業の人も海外出張を控えたり、訴訟に使える予算も減っているとか聞きます。
日本にいたときは大手企業の早期退職、リストラとか、毎日暗ーいニュースが流れて、お先真っ暗ムードなのに、なぜか中国人の意識は日本人と全く違うのよね…

これは国民性というしかないのだろうか(^^;
中国商務部が1月31日に公表したデータによれば、旧暦の大晦日から正月6日目までの全国社会消費財小売総額は2900億元で、前年同期と比べて13.8%も増加しているんですってね。

日本なんて、一時給付金とか、外からの圧力がなければ誰も物を買いませんよね。
すすんでお金なんて使いたがらない・・・確かにわたくしの子どもの頃のお年玉の使い道は「貯金」だったな。
中国の今の若者に聞いたら、すぐにあれがほしい、これがほしいと返事が返ってきますよ。
中国人だったら、メンツもあってパッと家族・友人・知人におごって、おごられた友人・知人もなんかのおりにはパッとおごってお返しする。
次は3月8日(国際婦人デー)に、事務所から何かもらえるだろうな(^^)
何年か前はバラの花1輪だったり、昨年はチョコレートだったなぁ…
こうして必ず消費が増えるわけ。
もし、事務所が何もくれなかったら、やっぱ従業員は根に持つし、主任にもメンツあるだろうし。

会社都合でリストラされれば、補償金を多少頂いて、「これまでバリバリ働いてきて疲れちゃったから、ここらで一休みもいいかもなぁ」ぐらいにしか思わないし。
どうせ、もともと社会保険制度とかしっかりしていないから、失うものが少ないのかもしれない。

日本企業をクライアントにもっている弁護士の収入も減るでしょう。
その弁護士に使われているわたくしの未来も明るくはないでしょう。
でも、皆、なぜか深刻じゃないんですよね…
「なんとかなるでしょう」
そんな感じ。
そもそも、弁護士も含めて我々はいつ首が飛んでもおかしくないような雇用形態で仕事をしているから、今さら将来に不安を覚えても仕方がないわけです(どこの誰が雇用期間の定めのない契約でやとってくれるつーの)

ちなみに、中国ではエリート大学院生の自殺数は多いけど、社内でウツになっている人をあまり見ないような気がします。
結局のところ、自分は自分という個の意識が強いので、合わない職場なら、転職でもするかってお気楽にかんがえられるからなのかもしれません。

おそらく、これまで日本社会の方が社会主義的だったので、ものすごい資本主義の波についていけてないような感じがするんですが。

2月
2009

雪花精霊

出勤しようと外に出たら、雪がちらほら降っていました。
雪は割と好きです。

ずっと座っているとまた胃液や胆汁が逆流して苦しいので、身体に負担がかからない程度にできるだけ外を歩き回ろうと思うのですが、どこに行っても、クリスマスもバレンタインも過ぎてしまったので街に華やかな雰囲気がなくなってしまい、残念な今日この頃。