1月
2009

閉じ込められた

休日出勤のヘマ

うっかり、セキュリティカードを持たないまま、トイレに行って、事務所と廊下の門を閉めてしまいそして戻ってこれなくなった(^^;
今日は誰もいないがね。こんな馬鹿なことをしてしまったのは、初めてなのでした。
わたくしはこの身一つ。
携帯電話も、コートも鍵もお金も、とにかく何も持っていない。

業務員さんが通る道で、鍵のかかっていないところを通りながらやっとこさビルの一階までたどり着き、受付のお姉さんに何か方法はないか尋ねるが、これといって方法はありませんでした。(そらそうだ、彼らが何かいい方法を知っていたら、セキュリティの意味はない)

しかも、わたくしは記憶力が悪いので、弁護士やスタッフの電話番号、何一つ覚えていない・・・
覚えている唯一の中国の電話番号は、学生時代の指導教官の自宅の電話番号だけ。
(何度もかけたのでさすがに身にしみついている…しかし、事務所のセキュリティには何ら役に立たない)

「ビルのロビーで月曜日まで過ごさないといけない、コートもお金も、自宅の鍵もないよう、おなかすいたよ~」とうるうるしたら、気の毒に思ったお兄さんが、うちの事務所の管理連絡者の電話番号を調べてきてくれました。
そこには、よく知っているスタッフの名前が。
助かった、彼女なら何か知っているに違いない。

おかげさまで、今、ここにいます(^^)
つくづく、一人で異国にいるんだなって真っ青になりました。

1月
2009

人民法院案例選

1年前のお正月に書いた原稿が「人民法院案例選」最高人民法院中国応用法学研究所編、人民法院出版社に収録されていたようで、先日、最高人民法院応用法学研究所に勤める姐弟子が送ってきてくださいました。
人民法院案例選

内容は日本の判例とは何ぞやから始まって、判例のリサーチ方法の説明なので、日本の法学部生なら誰でも知ってるよね、ってな他愛もない文章なのですが、できる限り中国人のWHYに答えようと試みたという点で工夫したつもりです。
「日本は成文法の国で、判例法の国じゃないのに、なぜ、判例に拘束力がある(ように見える)のよ?」なんていう素朴な疑問に答えてみようかなという意図で書きました。
しかし、これも深くつきつめれば、それこそ本が一冊書けるような大問題なので、わたくしのようなヒヨッコが先人の研究のエッセンスを引用して簡単に説明するのは大変でした。

中国にも判例によく似た「案例」なるものが存在し、便宜上「判例」と訳しますが、厳格に訳そうとすれば困りますね。
日本のような小さな国で、しかも、人と異なった行動をとることにひどく恐れる日本人社会では、似たような事件に似たような判断が下され続けて慣習法が形成されるのに何ら不思議なことはありませんが、これが中国ともなると都市と田舎、北と南、西部と沿岸部、漢民族とXX族で考えが異なるなんて当たり前ですから、日本のような判例が形成されるということは理解しがたいのかもしれません。

わたくしはこれまで日本の法学部出身者にとって当たり前すぎることを中国語で書く機会をいただくたびに、中国語のできる賢い弁護士がこんなにたくさんいるのに、なぜ自分に話をふってくれるのかよくわかりませんでした。もちろん、わたくしはエリート学者、公務員、弁護士と違って比較的書く時間があるし、大層な報酬を請求したりしないし、自分のポリシーに反する内容でなければ喜んで原稿を書くからというのも大きな理由でしょうが、最近思うに、たぶん、通常の日本人又は中国人は、日本か中国のどちらかだけで学士、修士、博士を連続して取得する人が多いのに対して、わたくしは普通に日本の法学部で日本の法律を勉強して、修士課程は日本で中国の法律を勉強して、最終的に博士課程は中国で中国人の先生や学生相手に、中国法の土俵で勝負しても勝ち目がないので、日本法はこうなっているんですということを外国法と対比させながら説明してきたため、中国人は日本のここが、日本人は中国のここが変だと思うツボみたいなもんが、なんとなく分かるからではないかという気もします。
ある意味、奇怪な経歴(短所)は、最大の強み(長所)でもあるということなのでしょうか。

ところで、この解説文の著者名を「荻原有里」とミスプリントされてしまいました。
申し訳ないと思った姐弟子は、人民法院の便せんを使用して、荻原有里は萩原有里の誤りですとの証明書を添えてくださいました。
中国人は「萩(はぎ)」という漢字を一般的には知りません。100%「荻(おぎ)」だと勘違いします。日本人の知人にですら「おぎわらさん」と呼ばれることがあるので「ありさんと呼んでくれ」と言っています。
人によってはどっちだったか自信がなくなるのであえて名前で呼んでくれる人もいます。
有里は「ゆり」ではなく「あり」と読まなければならない厄介な名前なので、困りものなのですが。
知人の中にはわたくしを「ゆり」または「ゆうり」だと思っている人が少なからずいます。
珍しい例では「ゆか」さんだと勘違いしたまま、本気でそう呼びかけ続けてくださった人もいるのですが、きっと前の彼女が「有加」さんとか「有香」さんだったのでしょうね。
パスポートがARIなので今さら、自己の都合で読み変えられないしなぁ。
もっとも自分の名前がある程度認識されれば、誰も校正ミスをしないわけで、そうなるまで頑張り続けるしかないのでしょうね~(笑)

1月
2009

仕事を楽しくする文房具

真似して上司に呆れられ、女性従業員にキモイといわれても責任は負いかねます(笑)

人は見た目が9割…ちゃらちゃらした格好をしていれば「仕事できるんかいな、コイツ」と思うでしょう?やっぱり。
ただでさえ、一応生物学的に女で、見た目も女で、どんくさい顔をしているので、不利なことこの上ないのだから、かわいらしい小物はクライアントの前だけでは使用しないようにしようと気をつけてはいるものの…本当は可愛い文房具がどうしようもなく好き。

先日行った国立科学博物館で、どうしてもほしくて買ってしまった定規をご紹介しましょう。
じゃーん。

国立科学博物館のパンダの定規

国立科学博物館のパンダの定規2

ホログラムで見る角度によってパンダの表情と台詞が異なって表示されます。
四川のパンダ王国では、パンダ同士、こんなことを喋っているに違いありません(きっぱり)。
子どもの持ち物かもしれませんが、ちゃんと定規の役割を果たすのだからいいではありませんか。
人前では無印良品のそっけない定規で十分ですが、普段使用するのは、このくらいふざけていないとつまらないではありませんか!

確か他にも海の動物の定規がありました。誰かわたくしの代わりに使ってみて使用感を述べてほしいものです。
こんなに笑えて、200円ですよ。

でも、これ、中国人のツボにはまっているような気がするので、似たようなものを中国の観光地で売ったら、売れそうと思うのはわたくしだけ?

1月
2009

菌類のふしぎ

1月4日、上野の国立科学博物館で「菌類のふしぎ」という企画展を見てきました。

国立科学博物館「菌類のふしぎ」のチケット写真

当然のことながら、お子様が多かったですが、みんな物知りなんだよね。

いかにも理科の先生だなっていう人の後をついていって、その方が孫に話しかけるのを盗み聞いたり、クラスに一人はいそうな小学生の物知り博士クンの後をついていって、きのこに対する知見を得た1時間でありました。
明治のきのこの山というお菓子がありますが、冬季限定のいちごミルク味なんて、まさに毒キノコみたいな色形していると思いませんか?思わないって?

こんなふうにキノコがいっぱい展示してあったりして(これは本物の加工品なので色はちょっと違うものもあるそうな)、面白かったです。あぁ、科学館、美術館、動物園とわたくしの好きなものばかりそろっているので、やっぱり上野は最高です!(つでにもんじゃ焼も好き)

キノコの写真

1月
2009

北京へ戻ります

本日、成田から上海経由で北京にもどります。

この切符、1日を無駄に費やすのでつらい。
空の上で読書するしかないかな。
7時過ぎにはホテルを出て、10時半の飛行機に乗り、北京には夕方にしか着きません(はぁ)

デジカメデータがないので、お正月分の日記は、後で書くことになりそうです。

1月
2009

新年快楽!

新年快楽!

(中国語で「あけましておめでとう」的な表現です)

相変わらず夫は寝るのが早いので、毎年、一人でNHKの「ゆく年くる年」を見ることとなります。

無線LANにつながったパソコンを前において、適当にいろいろやりながら、適当にテレビを聴きながら、年をこしました。

今年最初のあいさつがオンラインチャットだというのは、お宅っぽすぎますよね(^^;

昨年はいろんな人に励まされ、助けられていろいろなことが経験できました。

皆様から受けたご恩に感謝し、自分を含めた皆様が今年一年ハッピーに過ごせるように神様にお祈りしながら、眠りに就きたいと思います。

感謝天主。

12月
2008

ただいま日本

帰ってきました、日本。

午後2時には岡山駅に到着。
そのまま、丸善、紀伊国屋等本屋めぐりをして、6時に帰宅しました。

なんと、ごぼうの煮物とお赤飯がわたくしを待っていました。
いや、別にめでたいからというのではなく、夫は赤飯が大好きで、なんと自分であずきを煮たついでに赤飯も炊いてみたのだとか。

ちゃんとピンクでかわいい赤飯がほかほか~
夫は前は「赤飯の素」とかいう市販の豆と汁を混ぜていたのに、最初から自分でやっているなんてすごい…って感動している場合か。
明日はちゃんと作るぞ、晩御飯!(と言いながら鍋するだけ)
いや、久しぶりに包丁握るとマジで手を切るんだよね(^^;
ぼちぼち、感覚をもどさないと。

12月
2008

日系企業中国人スタッフ知的財産権研修会

2008年はわたくしにとって「はじめて」のことばかりで、あっという間にすぎてしまったような気がします。
この2008年度、最後の大仕事が「日系企業中国人スタッフ知的財産権研修会」のセミナー講師でした。
しかも、「中国語」で話してくれとの要請です。
題して「日常業務において注意すべき著作権問題」
実は、中国語で講義をするのは初めてでした。
これまでに長く中国語で専門の話をしたのは博士論文の口頭試問くらいでしょうか。

数週間前まで、計算の苦手なわたくしは90分(大学のひとコマくらい)の持ち時間だと勘違いしていて、最近になって、仲のいい弁護士が企画書を見て、「これ持ち時間は75分だよ」と教えてくれました(汗)。

JETRO主催のこのセミナーは、もともと、わたくしの職場である北京天達律師事務所の弁護士に打診してきたものなのですが、あいにく弁護士は忙しくパートナー弁護士が「テーマが著作権だし、参加者は中国人の若いスタッフだから、あなたに向いているかも。いい機会だからやってみない?」とふってくださった有難いお仕事であります。

当初、JETROからいただいた企画書には50名以内の参加者、7割くらいは日本語も分かるスタッフだよと聞いていたのですが、当日は参加者が90余名にもなっていました…
実際、日本語のわかる参加者が何人いらっしゃったのか存じませんが、わたくしが使用する言語はいずれにせよ中国語にはかわりありません。

最終的には開き直って「自分は弁護士じゃないんだし、自分は会社員ではないけど、ある組織の一従業員として、むしろ皆さんとあまり変わらない立場で仕事をしていますよ、そんなわたくしが、ぶつかる著作権問題って、結構、皆さんと同じじゃないでしょうかね」というスタンスでしゃべりました。

やはり残念なのは母語じゃないので、つい、原稿を見てしまうのですよ…
PPTだけを見ながら、アドリブなんかも言える講師に憧れます。
うちのパートナーのZ弁護士なら、母語ではない日本語でもすらすら喋り、セミナーの一つや二つこなします。
そうなれるのはいつのことやら。

思ったより質問が出てきてビックリしました。
やはり、皆、職務著作に興味津津のようです。
日本人より転職が激しいですから、そこらへんをきっちりさせて、新しい職場でも前の著作物を使えるといいなと思うのでしょうね。
実務だとかなり判断が難しいケースもあるので、そういう場合、やはり最初にきちんと契約書をみておく必要があるのでしょうね。

また、著作物の修正についての質問は、本当に深く考える価値のある問題です。
著作権を譲り受けても、著作者人格権は人格権ですから譲りようがありません。
いくら譲渡契約と修正権の許諾契約書で、ある程度の修正等を認める許諾を得ていても、実際、原作の本質を覆すような修正をしたらやはり争いになると思いますので、そこらへん、著作権問題って非常に複雑で、聴衆もそこらへん、気になるらしく、そういう答えに窮する質問されるんですよねぇ。

「いい質問ですね」って思わず言ってしまいました。

特に具体的な事例に関する質問になると、実務はやはり、わたくしは弁護士ではないし、版権局の職員でもないので、一緒に来てくれた弊所のG弁護士にちょっと助けてもらいました。

もっと中国語も専門も勉強しないとなぁ、と来年への決意を新たにしました。
次はもっと聴衆を楽しませてあげないとね。
そのためには、やはり母語レベルの中国語が必要でしょうね(がんばれ>自分、です。)

セミナーの写真

12月
2008

凍え死にそうな日々

昨日、ケータイに入ってきた天気予報によれば、気温は-7度~-17度。
朝、ミサに行くために家を出たわたくしは顔が凍りつき、教会に入るまで寒さで口がマヒして動きませんでした。(ほぇぇ~最高気温がマイナスってどうよ)

本日、ケータイに入ってきた天気予報によれば、3度~-8度。
昨日、凍え死にそうだったので、ずいぶん、暖かく感じます。

北の地方は、こんなものではないのでしょうね。
ハルピンとかに住んでいなくてよかったと思います。

今週、一週間がんばって仕事をすれば、おやすみだ^^

12月
2008

人は見た目

よく不細工な女の子に対して、「見た目じゃないよ、中身だよ」などと建前を言う人がいますが、そんなわけないだろうとすでに多くの人が知っていますよね。

で、この本もそういうことをズバッと言ってくれているわけです。

モテれ。
  • モテれ。
  • 著者:春乃れぃ
  • 価格:1260円(税込)
  • 時間:3時間06分29秒

携帯小説界でヒット連発!話題の新人作家による、キレイごと一切なしのモテるテクが満載です。

わたくしは今まで日本で携帯をもたなかったから、知らなかったな。

ところで、わたくしの生まれ育った環境は、かなり本当のことを言ってくれる男性ばかりが周囲にいたため、今更びっくりすることはないのですが…

死んだ爺ちゃんは「ダンボールに詰められた捨て犬だって見た目が可愛い子から拾われていくだろ、女の子だってそうに決まってるよ」とバッサリいい切り、死んだ父さんも「商売の話をする以前に、相手につま先から頭のてっぺんまで見られて、値踏みされているからな、話を聞く前にすべて決まっちゃってるんだよ」とあっさり言っていました。

若いころのわたくしは、父さんの好きな女性のファッション、即ち古典的なきちんとしたスーツを着ているけど、胸元が見えそうで見えないくらい開いているというのが嫌いでしたが、今だったら、父さんが何でこういうものをわたくしに着せたがったか分かるような気がします。
(ただのスケベではなかったんですね)

若いころはとにかく、父の趣味に反抗して自分の着たいようにラフなものを着たり、かわいいものばかり着ていましたが、今頃になって、父の言うこと聞いておいた方がよかったのかな、なんて思ったりします。

この図体では、根本的にかわいいものが似合うわけもなく、かといって男性のスーツのようでは可愛くない女でしかなく、だいたい社会はなんだかんだ言っても男性社会なのだから、悪い意味ではなくきちんとしていて、それでいてモテたほうがよいに決まっている。

そんなわけで、子どもの頃からでかくて可愛くなかったわたくしとしては、余計に気をつかうべきだったと反省してこんな本を聴いてみたというわけです。

感想は、とにかく笑えました。
未婚女性なら婚活に役立つし、男性なら女の子の嘘を見極めるのに役立つと思います。(男性の場合、女の子のテクを見抜いた上で、それを責めるのではなく騙されてあげれば、もっともてると思います…)

余談ですが、弁護士はお水の方とは違うわけで、色恋で営業するわけではありませんが、人気のある女性弁護士さんというのは「可愛い」と思います。
もちろん、見た目が超可愛いとかそういうことではなく(元の素材が良いに越したことはありませんが)、相手から話題を引き出すのが上手で、とても気がきくと思います。