11月
2008

将来のこと

聞かれて困る質問は、今も昔も変わりません。
「将来、どうするの?」(^^;

どうにかなるものなら、とっくにどうにかしている訳で…
わたくしの場合、中国人弁護士から転職のお誘いを受けることはあっても、日本の組織からお誘いが来ることはこの歳になると全く期待できません…
わたくしのような人材が一人はいると便利であるということと、正式に雇用するということは別問題であり、今、日本の組織は、中国で若い子を現地採用すればすむことですから、わたくしに限らず不安定な待遇で中国で働いている人は年々増え続けていると思います。

もし、若い子が法律学で博士課程に進学したいと言ったとしたら、「よーく考えた方がいいよ」と言うと思います。
そもそも、実力と実績があるのは大前提の上で、強力な運がないとまっとうな就職なんてできないのだから。

ある人はそもそも実力がなく、ある人は実力があっても忙しくてなかなか実績が出せない(あるいは実績を目に見える形で世間に公開しづらい)、そしてある人は実力も実績もあるけど運がない…
この世界で生き残るために必要なのは、一に体力、二に精神力、三番目くらいにやっと知識ってところでしょうか。知識なんて勉強すりゃいいだけで後からどうとでもなるけど、体力がないと精神的に崩れるので勉強のしようもない…

博士課程後期在籍中にだんだん性格が歪んでくる人も少なくないし…(後輩から恐れられる)
博士課程後期在籍中に心の病になる人もたまにいるし…(後輩からああはなりたくないとひそかに思われる)
博士学位取得の学位授与式のその日に死にたいと本気で考え続ける人もいます(わたくしもその一人だったし、後から本当にそう思ったことがあるという人を数人知っています。そもそも学位取得なんてオメデタイ出来事を素直に喜べないということはあまり尋常ではありませんね)

ところで、全く法律には関係ない医学研究者のブログを読んでいて、あることの大切さに今更ながら気付きました。

「したいこと」よりも「すべきこと」と「できること」から始めましょう。
(-研究者が仕事をする上で知っておくべき10の原則-」島岡 要)

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今、自分の立っている場所で、ナンバーワン、オンリーワンになって、この問題だったらお前に聞けば大丈夫と言われるようにならなければ、いずれにせよ、この先誰かが自分を必要としてくれることなんてないのですよね。他人の芝をうらめしそうに見ている暇があったら、自分の庭にそもそもタネをまけってことですか。
何の種をまくか、非常に難しいところではありますが…

ついつい、自分のできないことの克服にばかり目がいってしまったり、とんでもないテーマにはまり込んでしまったりしがちで、時間を無駄にしたり精神を病んだりしますが、効率を考えるのなら自分ができること、得意なことに時間もお金も投資したほうがよく、自分に足りないものはスパッと諦めて誰かに助けてもらえばいいのですよね。
自分のこれまでを振り返って冷静に棚卸して、研究と一定の職業、家族、どれも大事ですから、きちんと戦略を練ろう思います。