これまでずっと英語はアルファベットの組み合わせによる表音文字なので、漢字とはずいぶん違って全然面白くないと思っていました。
ところがどっこい、漢字のような意味性があるんですってね。
英語の得意な方は「そんな当たり前のことを今頃知ったのかよ」とお思いになるのでしょうね(^^;
albatrossは「あほうどり」という意味です。alpsは「アルプス山脈」、alubumは「(写真を整理する)アルバム」のことですね。
これらに共通するイメージは「白」です。実は、alb-、alp-というスペルが「白」を表していて、ネイティブはその音からすぐにそうしたイメージを抱きます。
alb-、alp-の語源は、albus(白)というラテン語です。私が勝手に語源に漢字を当てはめると、「albatross」(大白鳥)、「alps」(白山)、「alubum」(白頁)になります。
(松澤喜好著「単語耳」アスキー・メディアワークス 2007年 27頁)
ふーん。そこまでイメージが膨らめば、英語もきっと面白いんだね…
中学生の頃は英語が好きでも嫌いでもありませんでした。テストの結果はいつも75点とか80点とか、良くも悪くもない領域。
高校生の頃、実はわたくしは進学校を出ていないので、英語をほとんど勉強していません。そもそもカリキュラムが違うのですから、リーディングみたいな教科書をちょこっと読んだらお終い、誰もグラマーとかそんな難しいことを教えてくれません。
高校を卒業して初めての就職した時は、英語なんて全然必要なかったので、全く勉強しませんでした。
まっとうな英語教育を受けていないということが長い間コンプレックスになっていて、大卒の子の前では英語を絶対に話しませんでしたね。
その後、周囲のほとんどが大卒者ばかりという職場環境で、自分が高卒ではろくな待遇を得られないんだという当り前のことに気づいて、大学へ行こうと思いましたが、当時、若過ぎて社会人入試にも該当しないわたくしは、あくまで普通入試を受験するしかなく、国語や世界史は常識で何とかなっても英語はどうしようもないので、適当に書店で予備校の参考書を買って独学しました。
結局成績の足をひっぱる英語は、合格ラインすれすれで合格したものの…英語の勉強ってそもそもどうやったらいいのか全然わからぬまま。
大学時代は第一外を中国語、第二外を英語にすることで、切り抜けました。
その後の院試はすべて中国語で通過してきました。
ご存じのとおり、院試というのは英語以外の外国語で受験したほうが圧倒的に有利です。
英語は皆できて当たり前なので、足を切るために分量を多くして訳しきれずに時間切れにさせるというパターンが多いのではないでしょうか。
その後、当たり前ですが論文書くためには、英語ができないとまずいです。いくら自分の研究対象が中国とはいえども、世界のスタンダードが英米法なわけですから。
仕方がないので、夫を拝み倒して、日曜日に英日翻訳したものを添削してもらいました。
ほんと、今から思えばアホな妻に付き合って、よく無償で教えてくださったと思います(感謝)。
でも、相変わらず、英語って実に面倒くさいという感覚は消えませんでした。
英語とは見ただけでは分からない何と不合理な言語なんだと思い続け…外国にしばらく行ってみれば多少はこの「いやな感じ」を払拭できるのでは、とか思ったけど、米国に数か月行く機会があったものの、全然、この「いやな感じ」は消えませんでした。
もちろん、喋らなければ暮らせませんから、文法が誤っていても必要最小限において適当に喋りましたが全然進歩しませんでしたね。
今の職場も皆外国語を話して訳せてなんぼという環境で仕事をするので、誰もが英語、日本語、中国語又はその他の言語のうち2種類以上はビジネスレベルで使用できる人しかおりません。
ますます、わたくしのコンプレックスは募るばかり…
で、先日、ふと書店で目にした本を立ち読みし、何となく引かれたのでそのまま購入したら、上記の文章に出会ったというわけです。
語学の習得って、王道はないんですよね。
基本に立ち返って、地道に反復練習するしかないのですが、いかに反復練習するに際して、自分で面白おかしくする工夫をして、努力し続けられる仕組みづくりをするかなのかな~と思います。
小手先の「数週間で学べるXX」とか「ゼロから始めるXX」みたいなタイトルの語学書とは違って、基本中の基本を説いて、基礎固めには1,2年はかかると当たり前のことを書いてある本を久しぶりに読んで、更に「なあるほど」と思った次第でありました。