11月
2008

玉(ぎょく)の不思議

ずっと玉が欲しかったので、玉の腕輪を買ってしまいました。
中国語で玉(ぎょく)と言えば、要するに美しい石の総称で、鉱物的には様々な石が含まれるので紛らわしいのですが、通常、宝石屋さんで売っている玉は主として翡翠(ヒスイ)つまり英語でジェイド(Jade)のことを指します。
翡翠といえば、硬玉(Jadeite)と軟玉(Nephrite)があり、それは鉱物的には全く別物ですが中国ではごっちゃにして市場に出回っています。

中国で売られている本物の玉(翡翠)は、ほとんど軟玉、つまりネフライトだと思います。
日本では本翡翠(つまり硬玉)しか宝石のうちに数えてはもらえず、それ以外のものは財産的価値はないようですが、中国では白く透明感のある最上質のものなどは、硬玉よりも価値があるとされお値段も非常に高く、本当かどうか知らないけど、清朝期には第一夫人には玉を贈るけど第二夫人はダイヤでOKね、というくらい格上だったりしたそうなので、何をもって玉の価値とみるのか、よく分からないところでもあります。
中国で玉は、五徳(仁・義・礼・智・勇)を高める石、現世と霊界をつなぐ石、金運を司る石などとされ、古代より商人が好んで身に付け、お守りとしての要素が強く感じられます。

ちなみに知人の玉の腕輪はわたくしの年収くらいするそうですが、わたくしが買ったものはわたくしの月収の何分の一かのお値段。
玉(翡翠)と言えば深緑とか淡緑をイメージし、日本人は本翡翠(硬玉)の深緑がお好きみたいですが、わたくしは薄紫がかったものが好きです。

お店でかなり紫がかった腕輪も見つけたのですが、ものすごく高くてビックリ。
わたくしの年収の数倍でした~
その店で一番安い品の中で、まんべんなく紫っぽいものを購入したのですが、鑑定書には「白」と書かれているくらいで、外でそれ1個だけ見ると紫っぽいのかどうか分からないほどの淡さです。
いちおうA貨(つまり天然の色で染色はしていないとの分類です)なんだから仕方ないか。

玉の腕輪

お守り的要素が強いと書きましたが、そのせいか、中国人はよく玉は適当に選んじゃダメ、といいます。相性があるとか、玉が主人を選ぶ(?)とか言う人もいます。
じゃあ、どうやって買ったらいいのと聞いたら、いわゆるこれだとピンとくるものがあったら、それが一番なのだとか。
確かに本日、最初に行ったお店で最初に目にとまったものが、やっぱりどうしても忘れられなくて、うまい具合にその店で一番安い品だったので(何とか買える値段だった)、結局そのまま購入しちゃいました…

玉の腕輪をして原稿書いたら玉稿だと称してもらえるかは定かではありませんが、気にいったのでこれからずっと身につけるつもりです。

4 thoughts on “玉(ぎょく)の不思議

  1. 学生時代,台湾からの留学生(お嬢様で,本人はモデルのバイトをしていた美人)が常につけてました。緑の品のいい色のモノを。私も上海で探してみましたが,あれくらい品のいいものは見つけられませんでした・・・。

  2. ほびさん、こんにちは。

    学生時代、語学で同クラスだった人の奥さま(博士課程って超いいとこの出身者もいれば、超貧乏な人もいる…)の翡翠の腕輪もすごく上等のものらしいということでした。その方は韓国人でした。

    西洋では価値が低いとされるものでも、中華圏では価値が高いというのも、面白いところです。

    えぇ、だから、法律だって皆、欧米崇拝しているけど、アジア法は面白いんですよ!(無理やり本業に話題をふるワタクシ)

  3. はじめまして。
    ずいぶん前に中国瀋陽に行ったときに買ったものが、すごくきれいな濃いピンク色でした。半透明で透過する光がとてもきれいでした。
    2個しかなく、1個は一部に緑色が混じっていたので、ほとんど全てピンク色のものを買いました。

    中国のお土産にしては高いなぁと思いながら買ったのですが、日本での価値はあまり高くないらしいということを知り、知人に差し上げました。

    二度と手に入らないものだったのかなぁ・・。日本ではいくらくらいの価値なんだろうなぁ・・・。
    今になって価値評価が気になっています・・・。

    全てきれいなピンク色のものはなかなか無いようですね?

    • ぱたぱた 様

      はじめまして。
      いらっしゃいませ。

      ピンク色の石。。。うーん、何の石だったんでしょうね。
      ヒスイ、玉、メノウといったものが定番なので、メノウかも。
      ヒスイと玉だとピンクはちょっと無いかなと思っただけで、単なる想像ですけど。

      価値は人が付けるものなので、色や傷の有無など基準はあると言っても、最後はよく分からない部分もありますよね。
      よく中国人は、人が物を選ぶのではなく、物が主を選ぶと言いますので、いつか自分にとって良いものが手に入りますよ、きっと。

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