10月
2008

中国人女性はすごい

女性のライフスタイルに関する内容を書いたので、その続き。
中国社会も日本に比べたらずいぶん男女平等意識の高のでありますが、それでも就職活動中の女性の話を聞くと男性に比べて困難なようです。
どの国でも基本的に女性が仕事を頑張ってしまうと離婚する確率が上がって、出生率がさがるわけですが…

しかし、わたくしは恐るべし中国人女性を何人か見たり聞いたりしてきました。
30代、40代の仕事がかなりできて、結婚も維持してて、子どももいるという女性。

特に安定した職をすでにもっている女性だと、博士課程在学中に出産してしまうのです。
(もともと在学を理由にこの間、勤務先に籍を置いたままを有給又は無休で休職しているので、キャリアに影響がでにくい)
見かけによらず、化けものかと思うような体力・精神力の持ち主が多く、育児は親やお手伝いさんに手伝ってもらいながら、博論もきっちり書いて学位を取得し、職場に復帰してゆくのです。

日本の女性研究者で、こんな化け物を見たことはありません(^^;
それに社会構造も違うから、お手伝いさんに育児手伝ってもらっても、旦那にいろいろやらせたって、身内や第三者に文句言われませんしね。社会という見えない敵に「これじゃあ、子どもや旦那がかわいそう」とプレッシャーをかけられることもない。

マイナーな分野の研究をしている博士課程在籍兼どこかの学校の講師という中国人男性は、「嫁さんは家計を支えているので、私は子どもが小さい時は家で研究しながら、ずっと子どもの面倒を見てた」そうです。子育てなら、俺にまけせてくれ、子どもの病気の対処なんかに詳しいそうです(^^;

わたくしの兄弟子の嫁さんには「できる女性」が多いのか、子どもから携帯に電話がかかってきて「パパ、ママは仕事で今日遅くなるって言ってたから早く帰ってきてよ」と言われていたり…

博士課程の学生は結婚してて子どもがいる人が男女問わず多いのですが(もっとも母校が大学の上位機関ではなく、政府シンクタンクを母体にしているせいもありますが)、地方に嫁さん子どもを置いてきている人もたまにいます。
で、嫁さんは何をしている人なんだろうと思いきや、そういう人の嫁さんはかなりパワフルで、公務員だったり弁護士だったり、会社の管理職クラスだったりして、旦那なんていなくても十分、子どもを抱えたまま、フルで仕事をしているのです。

中国人女性研究者は、思考が柔軟で、体力・精神力が並はずれていますよね。
でも、12億いる中国社会はものすごい競争社会なので、そこまでするかというくらい皆勉強しますから、このくらいの体力・精神力は必要なのでしょう。

日本人女性研究者であれば、若い頃にスムーズに進学して、博士後期課程満期退学、就職、出産という超エリートコースタイプ、独身子どもなしを貫ぬく強い女タイプ、若いころは優秀な旦那様の下で主婦業に専念して子どもが独立した晩年に本領を発揮するお嬢さんタイプがほとんどで、そうでなければ、途中で自分の体力とか精神力とか学力に見切りをつけて、普通のおばさんになるのではないでしょうかという気がするのですが…わたくしの認識は違っているかな?

8 thoughts on “中国人女性はすごい

  1. う~ん。中国で専業主婦は少ないのかもしれませんが,

    >>30代、40代の仕事がかなりできて、結婚も維持してて、子どももいるという女性。

    の比率が13億の人口のうちのどのくらいのパーセンテージなのかな,というのは気になります。

    有里さんは首都にいらして,かなりエリートコースに進む方々と同じ大学のしかも院に在籍していたから,ホントにできる女性に会う機会が多いだけかも,という気がしないでもないです。

    例えば私が東大の院卒で,東京在住だったとしたら,まわりの友人たちはどんな感じかなあって。

    日本でも,例えば弁護士・医者・教授・アナウンサーなどという専門職だと比較的仕事ができて,子どもも育てて,っていう人いますし,実際知ってる人が何人かいます。

    確かに,知力・体力・精神力・に恵まれてるなあと思います。
    実際は子どもが小さいうちは疲弊してるんだろうなあとも思います。ジジババ様にも恵まれない(←すごく大きな要素だと思いますよ!)と,なかなか難しいですね。

    ただ,やっぱり専業主婦が少ないということ=外で女性が働くということが当たり前であることは,女性が仕事をする上でガラスの天井が薄くなっているかもしれないなと思います。

  2. あ、今中国の人口って約13億でしたね。
    間違ったことを書いてしまいました>ありがとう、ほびさん
    でも、戸籍登録してない人もいるから、もっと多いんだろうな(^^;

    確かに、農村に行ったら、意識がものすごく違うのだろうなと思います。
    わたくしが日々見ている女性たちは、北京の院卒が多いわけで、とりわけ弁護士が多いので、特に体力があって気の強い女性が多いのかも知れません。

    でも、バリバリに仕事できるわけではなくても、当たり前に仕事して、子ども産んでも復帰してくる秘書やアシスタントを何人か見ていると、やっぱ違うなぁと思います。

    それと中国の場合、男性の給与自体があまり高くない、子どもの教育費がとんでもなく高額になるということも共働きが普通になっている原因の一つかもなと思わなくありません。
    これじゃあ妻子を養えるわけないよ、こんなんで子どもを大学に進学させてあげられないっていう金額しかもらっていない男性も結構いるみたい。

  3. ところで,北京って保育所充実してるんでしょうか? こちらでは田舎は別にして待機児童の数多いですよー。

    うちも正規で入れず,一時保育なのです。シッターさんってあんまり一般的ではないし。ファミサポがちょっと浸透しつつある,という感じです。

  4. ほびさん、こんにちは

    わたくしの周囲では保育所に預けているという人を見たことがありません。個人的な推測にすぎないのですが充実していないのではないかなぁ。

    普通は、自分か旦那の親の家に預けて、お手伝いさんに見てもらっているというパターンでしょうか。
    そもそも晩婚、高齢出産を奨励しているので(法定の産休日数まで異なります)、30過ぎで子ども産んでいる人の母親はすでに退職している人が多いです(女性で管理職でない人の退職年齢は通常50歳です)。

    親に子どもの面倒を全面的に見させるのは重労働ですし、かといって、お手伝いさんに安心して任せられるかどうか分かりませんから、お手伝いさんを見張っておくという意味でジジババに傍にいてもらうというケースもありです。

    ひどい格差社会ですから、一口にお手伝いさんと言ってもいろいろな方がいるわけで、農村からとにかくお金のためだけにお手伝いをしていて責任感の欠如した若い女の子に子どもの面倒を見させるのは危ないですしね。

    ベビーシッターの経験豊富な信用できるおば様を探し出してこれれば安心といったところでしょうか。

  5. 有里さん,ありがとうございました。そうですか~。なんとなく中国の保育所って想像できなかったので,お答えに納得してます。格差社会ってベビーシッター・お手伝いさんという職種が一般的になりますよね。そう考えると日本は格差社会でもないのか・・・。

    いずれにせよ,女性も男性も自分に合った生き方を選択できる社会が一番いいなあと思っています。

  6. ほびさん、こんにちは

    ほびさんのおっしゃるように「女性も男性も自分に合った生き方を選択できる社会」というものが実現するといいなぁと思います。

    男性にとっても、奥さん次第で自分の夢を妻子のために諦めたりする必要がなくなるわけですから。

  7. なんかしつこくてすみません(^^;。

    >>奥さん次第で自分の夢を妻子のために諦めたりする必要がなくなるわけですから。

    これはねー,なんか違う気がします。妻子のせいにするな!っていうか。夢を追うことを説得できなかったか,夢よりも妻子を選択しただけじゃないのー?って思うんですよね・・・。

  8. いえいえ、しつこいなんてことは…

    誰も選択の自由までは奪っていないのだから、確かにそうかもしれませんね。

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