1月
2009

お金の話

さきほど、丸善で西原理恵子「この世でいちばん大事な『カネ』の話」、理論社、という本を買って読み終わりました。
西原さんの自伝なのですが、かなり心にぐっときました。
お父さんのギャンブル中毒、自殺、家はびんぼーだけど、東京の美大に進学した彼女は、出版社を50社以上回って営業し、カットを描いて生活費を稼ぐというすごいパワーに感動しました。

お金の話をすることを日本人はよしとあまりしませんが、人間、お金がなければ生活できませんし、夢やプライドだけでは生きてはいけないのも事実。
そして、才能に恵まれて、お金に不自由せずに、あれよあれよという間に漫画家になったわけではない彼女の話は、なかなか役に立つなぁと思いました。

「どうしたら夢がかなうか」って考えると、ぜんぶを諦めてしまいそうになるけど、そうじゃなくって「どうしたらそれで稼げるか?」って考えてみてごらん。
…略
「いいじゃない。お金にならなくても」ってやってるうちは、現実にうまく着地させられない。それこそふわふわした、ただの夢物語で終わっちゃう。
そうじゃなくて「自分はそれでどうやって稼ぐのか?」を本気で考え出したら、やりたいことが現実に、どんどん、近づいてきた。

確かに夢という言葉はかなり抽象的ですから、それでは具体的に行動が起こせませんね。
会社や社会の利益のために自分の才能をどう活かすか、それが働くことの意義だと言う人もいますよね。
どうしたら、自分のできることでお金が稼げるか、そう考えてみたら、「好きなことがわからない」と悩んだり、自分探しの旅に出たまま戻ってこれなくなる人は減るのではないでしょうか。

なんといいますか、わたくしには西原さんのような大変な経験はありませんが、大学や大学院に落ちまくり、苦学生という程深刻ではないけどのんびりと学生時代を過ごした人間ではないので、非常に共感できる1冊でした。

2 thoughts on “お金の話

  1. 西原さんのご主人のアルコール依存症について,NHK教育で話しをされているのを見ましたが,なんというか,感銘を受けました。興味深い人ですよね。
    ・・でもあんまりを読んでませんが(図書館にないから^^;)

  2. ほびさん、こんばんは。

    夫もその番組を見ていたようで、その後新聞の書評を見てこの本を読んでみたいな~と思っていたけど、近所の本屋で見つからなかったため、わたくしが駅に出た時に丸善で買ってきて先に読んでしまったのでした。

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