8月
2010

「ほど」って何だ?

先日、日本で「日本人の知らない日本語」という本を買って読みました。
ドラマでおなじみの原作本でございます。
ドラマの方は、台湾人の友人で、わたくしの日本語の生徒に面白いドラマがあると教えてもらって、動画サイトでみたことがあります。

ほんと、外国人って変なところに疑問を持つものですよね。
事実、日本語が母語である人ほど、文法的に変な言葉をよく使うものです(^^;
わたくしの場合は、日本語があるレベル以上できる中国大陸人又は台湾人によく、「何で日本語ではXXというのか」「YYとZZではどちらが正しいのか」というような質問を受けて困ることが多々あります(勉強不足ですみませんって感じ)

で、先日、隣のZ弁理士に聞かれて返事に困ったことは
「ご査収のほどよろしくお願いいたします」
「ご確認のほどよろしくお願いいたします」
とかってよく言うけど、この「ほど」ってどういう意味?というもの。

会社でよく使う表現なので、お願する時の丁寧語の類かと思い、ずっと私自身使い続けてきた言葉ですが、文法的にどうなのか、どういう語源なのか、考えたこともなかったぞ~

実は間違った表現なのかとあせりましたが、大丈夫でした。

どうやら、“程”(ほど)というのは名詞にくっついて表現を和らげる効果を期待するもののようです。
だから、お願いする文章などによく出てくるんですね。

具合・情勢・様子を表わす語で、名詞について表現を婉曲にする働きがある。
同じ表現例では、「ご無礼の程」「ご愛顧の程」などがよく使われる。
『日本国語大辞典 第2版』(小学館)『大辞林 第3版』(三省堂)参照。

要するに、あいまいな日本人と日本語の習慣だったのか…
確かに、中国語に翻訳すときに、こういう時の「ほど」は訳しようがないから、Zさん、悩むはずだよ。