6月
2008

原稿の価値

たまに見に行く経済評論家、勝間和代さんのブログに「Chaobo!」というチャリティプログラムのブログパーツがあったので早速、頂戴してきました。

Chabo!( チャボ )は、Charity Book Program( チャリティ・ブック・プログラム )のこと。
心ある著者たちの厚意により実現した印税寄付プログラムです。
Chabo!に登録されている本が売れると、
その本の著者の印税の20%が 特定非営利活動法人JENを通じて、
世界中の難民・被災民の教育支援、自立支援に使われます。

http://www.jen-npo.org/chabo/about/

印税を寄付することができる著者ってすごいよね。
通常、書籍の印税はだいたい8~15%くらいの間。初版に印税がなくて重版からっていう場合もあるよね。
わたくしの場合なんて、印税どころか、こっちがお金を出さなければ出版なんて難しい。
ものすごく限られた分野の翻訳なんて、確かに普通の人は買わないものね。

しかしながら、初めて原稿料をいただいたときは(といっても数百元くらい、日本円に換算すれば一万円以下であったような気がするが、忘れてしまった)、ぜーんぶある国際事業に寄付してしまった。
そもそも「機会」は天から頂いたものなので、天に帰してしまえ、そう思ったまで。
生計は他で立てているので惜しいとは思わなかったけど、これで飯を食っている人には困難かも。

ちなみに、ここで法律っぽい話題を提供すると、中国の版権局の部門規定に「文字著作物出版報酬規定」というのがある。

第六条 基本原稿料

  1. 原作 千字につき30~100元
  2. 二次的著作物
    • 脚色 千字につき10~50元
    • 編集 千字につき3~10元
    • 翻訳 千字につき20~80元
    • 注釈 注釈部分は、原作の基準に照らして取り決める。

出版を引き受ける者が二次的著作物を出版する場合、契約に別途、約定があるか又は原作がすでにパブリックドメインになっている場合を除き、出版を引き受ける者は原作の著作権者の許諾を得て、原作の基本報酬基準に照らして原作の著作権者に対して報酬を支払わなければならない。

これは、翻訳って場合によっては、原作を書くより悩んで時間も費やすものだから、原作に比べて微妙な値段設定になっているのだろうか。

しかし、現実は、結局、力関係なので権利の面からも、お金の面からも、理不尽なケースもあるだろう。

是非、あなたに翻訳してほしい、あんたじゃなきゃ、嫌、とかって原作者に言ってもらえたら幸せだろうなーと思うけど、わたくしのは文学ではないから、そういうこともなく寂しいね。